アファンタジアと『M』(プリプリのほう)

私みたいな者に自慢できることなどほとんどないのですが、ひとつあります。
実は、YouTube Premiumに加入しています。しかもファミリープランで!贅沢でしょう。まぁ、家族5人分のYouTube広告視聴に費やす時間を削減できて、月額1,780円なら、コスパとしては悪くないでしょう。さらに付随するサービスであるYouTube Music Premium、これも素晴らしいのです。私の好む音楽の傾向から勝手に選曲し、オフラインでも聴けるように保存してくれていたりします。思いがけない楽曲との出会い、再会があったりします。

アファンタジアの思い出はよみがえる?

おすすめにPRINCESS PRINCESSの『M』が出てきたので、懐かしくなって聴いてみました。
私はアファンタジアですが、その思い出は瞬時によみがえります。

この曲が8センチのシングルCDでリリースされたのは1989年4月21日。Diamondsのカップリング(まだ「B面」という呼び方だったはず)でした。
当時、私は中学1年生。記憶に残っているシーンはおそらく夏休み。サッカー部の練習試合で訪れた他校のグラウンドの隅の日陰で、みんなでお弁当を食べているところです。そこで誰かがそのCDを部活のバッグから取り出し、誰かに貸しています。それを見た誰かが、「次、オレにも貸してや!」と言っています。

私がアファンタジアでなければ、この記憶はもっとハッキリしたものだったのでしょうか?
映像で再生されて、中学1年生当時の私達が「まだ知りもしない恋愛」の歌について興奮気味に話しているシーンが、脳内で再現されるのでしょうか?それは残念ながら、知るすべがありません。私にとっては今ある記憶がすべてなのです。

『M』

今でも覚えている あなたの言葉 

肩の向こうに見えた景色さえも

PRINCESS PRINCESSM

このブログを読んでくれている方は、アファンタジアである割合が多いかと思います。どうでしょう。あなたの想い出に、「肩の向こうの景色」は映し出されているのでしょうか?
私の場合、頭の中をひっくり返して可能な限りすべての記憶を精査してみても、背景のあるものは在りませんでした。
何かの出来事を思い出す時、相手の言動の内容はイメージできます。しかし、その背景をおもいだそうとしても、それは映像というよりは位置情報の形をとっているような気がします。先程の中学時代の部活の記憶にしても、『他校のグラウンドの隅の木陰』の映像があるわけではありません。『自分の通っていた学校ではないはずの木の配置』のイメージから、そこが他校のグラウンドであるだろうと判断しています。・・・意味がわからなくなってきました。さらにおかしなことに、この考えている最中にも、その都度、木の配置が変わっているようです。今、気が付きました。もう、何が何やらわかりません。

星が森に帰るように

このブログは、アファンタジアについて考える場です。アファンタジアである私の頭の中をさらけ出して、見て、考えてもらいたいと思っています。そのさらけ出す作業の過程で毎回、新しい気付きがあって脱線してしまいます。

無理やりまとめると、
PRINCESS PRINCESSの「M」は名曲です。
すべての感覚モダリティが低いはずのアファンタジアである私にまで、響きます。30年以上前の、思春期真っ盛り当時の心持ちまで呼び起こしてくれます。それを上手く表現して誰かに伝える技術を私が身につけるのに、もう30年必要なのかもしれません。

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