最新研究について その2

前回に引き続き、2020年6月22日付けのScientific Reports』で発表された論文から、
『アファンタジアは、映像だけではなく、光、音、温度、味、圧力、臭い、などのイメージする能力、過去の記憶を思い出す能力なども低下している傾向がある』という点を考えてみます。

脳内で音楽が再生ができる?できない?

先日発売された米津玄師さんのアルバム『STRAY SHEEP』を予約注文していて、発売日にAmazonから届きました。それはそれは素晴らしいアルバムで、私の人生の中でも最高の1枚なのではないかというほど、感銘を受けました。どの曲も素晴らしいのですが、中でも『まちがいさがし』がもう、大好きです。そもそも菅田将暉さんが歌うオリジナルが大好きで、カラオケに行く度に熱唱しておりました。それをセルフカバーで、アレンジを加えて別のテイストでありながら更なる高みに持っていったかのような、素晴らしい楽曲になっていると思います。何度も何度も聴いて、車の中では大声で歌っていました。

Amazon.co.jp: STRAY SHEEP (アートブック盤(Blu-ray)): ミュージック
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アルバムが発売されたのが8月5日、それから1週間毎日聴いて8月12日に、娘とカラオケボックスに行くと新しいアルバムの曲がもうすべて収録されて歌えるようになっていました。最近の通信カラオケはすごいものですねぇ。そもそもが高校生の頃、レーザーカラオケで『歌本』をめくって『浪漫飛行』や『大きな玉ねぎの下で』の番号を入力していた世代の人間です。発売してすぐに、しかもアルバム全曲が収録されるなんて当時は考えもしなかったものです。

で、ここからが「脳内で音楽を再生できないのか?」に関わっているのかを考えるところです。

喜び勇んで『米津玄師版まちがいさがし』をタッチパネルで入力して歌い出したものの、まったくもってちゃんと歌えないのです。歌詞は完璧に覚えているのに、『菅田将暉版まちがいさがし』が頭から抜けきらず、米津版のメロディで歌えやしないのです。
私がアファンタジアだから、脳内で音楽の再生ができず微調整が効かないということでしょうか?

・・・そういうことなのでしょうか?いや、たぶん違うと思います。ただ、私は歌が下手で音感がないというだけの話でしょう。それでいくと2人にひとりはアファンタジアということになってしまいそうです。

本当に、脳内で音楽が再生ができる?できない?

では、こういうことではないでしょうか。

言われてみて考えてみると確かに、私が頭の中でメロディを思い出す時、音楽は流れてはいないと思います。認めたくはありませんが、『ムーディー勝山』状態で再生されています。「チャラチャッチャッチャラッチャー チャラチャッチャッチャラッチャー チャララーチャララチャッチャラチャラッチャー」(右から来たものを左へ受け流すの歌)と言う具合に、文字なのか言葉なのか声なのかハッキリと言えませんが、少なくとも私の脳内で、音楽がピアノやギターの音色で再生されることはないようです。

脳内で音楽を再生できる人がいるらしい

これも、アファンタジアという言葉を知るまでは考えもしなかったことです。脳内で音楽を音楽として再生する人がいるのだそうです。このことが、映像がイメージ化できないというアファンタジアの特徴的な部分と、本当に関連しているのかはまだわかりません。それでも私にとっては本当に新しい発見だらけです。

このように、アファンタジアについて考えることは他者と自分の違いを認識することになるようです。そして「過去の記憶を思い出す能力も低下」しているのかもしれませんが、こうやって記憶をさかのぼって思い出すことはできます。こうやって書き残しておけば、ちゃんと脳内ではないにしてもどこかに、残して読み返すことができるはずです。

やはり、何も困らないし、私は私で事足りているのだと、認識できるのです。

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