アファンタジアとロッキー・バルボア

前回、アファンタジアの感情面での影響を書いてみましたが、今回もその点で考えていきましょう。私達アファンタジアは、個人差はあれど、感情の振り幅の小さくなる傾向もあるようです。

情熱の熱量

確かに私の場合、感情が爆発して我を忘れた、という経験がありません。殴り合いの喧嘩をしたこともないし、ブチ切れて後先かまわず暴言を吐いたこともないと思います。つい、後先を考えることのほうが優先されているようです。かと言って感情を完全にコントロールできるほどできた人間ではないので、不満の感情をジットリネットリと滲み出させてしまい嫌われるタイプなんじゃないかと、自覚して気をつけるようにはしております。

アファンタジアであると認識する以前から、自分はそういう人間なのだと思っていました。よく言えば穏やかな、悪く言えば冷めた、爆発力に乏しい小市民という自己評価でした。しかし、自分がアファンタジアという種類の人間のひとりだと知ってからは、少し話が違ってきます。

映画『ロッキー』

そんな私ですが、映画『ロッキー』が好きです。子供の頃、家に『ロッキーⅢ』のVHSのビデオテープがあり、何度も繰り返し観ていました。大人になってからは、『ロッキー・ザ・ファイナル』が出たころにDVDボックスを購入して棚に飾っておりました。最近になって十数年ぶりに見返して改めて大好きになりました。

シルベスター・スタローン演じるロッキー・バルボアという主人公。何が少年時代の私をあんなにも惹きつけたのかというと、おそらく、自分と真逆の人間だと感じていて、そういう人間に憧れていたからではないかと、今になって思うのです。

このロッキーという男、とにかく真っ直ぐ、愚直と言ってもよいほどに、情熱に真っ直ぐに生きています。自分がただのゴロツキではないことを証明するために闘い、妻であるエイドリアンの為に闘い、ノックアウトされて負けるとしっかり凹んで、恐怖に震え、それでもエイドリアンに叱られては奮起して闘う。大切なのは勝つことではなく、倒れても立ち上がり、何かのために闘い続けることなのだと教えてくれます。こうやって文字にした時のベタで安直な感じが批評家や映画マニアには馬鹿にされるところなのでしょうが、ロッキーはそんな人たちとも対極の位置にいます。ものごとを真っ直ぐに見つめて、前に進みます。全力で悩み苦しみ、全力で誰かを愛し、全力で何かと闘います。

現実はバラ色じゃない

もちろん現実は映画のように簡単ではありません。2時間で終わることが決まっている映画とは違い、いつまで続くのかわからないところが人生のやっかいなところです。『ロッキー』の第一作がアカデミー賞を受賞して以降の続編を悪く言う人も多いように、特に他人からの評価などというものは、上がったあとは落ちる一方であることがほとんどです。それでもロッキーは、主演のシルベスター・スタローンは闘い続けます。数々の酷評やラジー賞、蔑みの声を受けながらなお、前に進み、最終作の『ロッキー・ザ・ファイナル』を制作します。これが素晴らしい作品で、高い評価も受けたようです。私はシリーズのどの作品もそれぞれ好きで、スタローン本人が失敗作と認めてしまったという『5』ですら、好きです。その中でも一番大好きなのは、最終作の『ロッキー・ザ・ファイナル』です。
この作品の中で年老いたロッキーは、社会人になって愚痴を吐く息子に言います。

わかっているはずだ。
世の中は光り輝いてなんかいない。厳しく辛いところだ。
油断したらすぐドン底まで落ちて抜け出せなくなる。
『人生』より重いパンチを食らわせてくる奴はいない。
だが大切なのはどんなに強く打ちのめされても堪えて前に進むことだ。
その先に勝利がある!

自分の価値を信じるなら、パンチを恐れるな。
他人を指差して、自分の弱さを誰かのせいにするな。
それは卑怯者のすることだ、お前は違う!!

俺はお前がどうであっても、お前を愛している。
俺の人生の大切な宝だ。
だがお前が自分自身を信じない限り、お前の人生は始まらないぞ

「ロッキー・ザ・ファイナル」

まずこの「お前は卑怯者ではない!」と言い切ってあげられるところから、父親として、今までの私にはできていませんでした。娘が学校でトラブルに巻き込まれるといつも「ウチの娘にも原因があるんじゃないか」と考えてしまっていました。そうではないのです。親だけは、いつでも子供を信じてやらなければ、子供は自分を信じることもできなくなるのだと、気付かされました。

心は歳をとらない

私は、情熱を持って一心不乱に何かに打ち込む、ということも苦手なようです。それというのも、今が一番、自分の中の情熱的な何か、が燃料の役割をしてエネルギーを生んでいるように感じているからです。45歳にもなって初めて、です。

もしかすると自分がアファンタジアであるから、感情の力が弱く、成長するためのエネルギーに換えることができなかったからかもしれません。しかしそれも自分がアファンタジアであることを知った今なら、エネルギーに換える方法を考えることもできます。今までは気付くことができなかった心の中の小さな炎を、注意深く見出してやるのです。その炎を、自分なりに、大きく燃え上がらせるのです。自分の火種は他人よりも小さいのだと知り、ならば他人よりも自分の心を注意深く見つめて、大切に育ててやればいいのです。

私の心には、ロッキー・バルボアのような激しい情熱は宿っていません。
ただ、最近になって私にも目標ができました。このブログのアフィリエイトで稼いだお金で、映画の舞台であるフィラデルフィアに行って、『ロッキーステップ』を駆け上がったところを、妻に写真に撮ってもらうのです。
恥ずかしながら、人生で初めて抱いた「夢」のようなものです。
小さな夢ですが、それくらいで、ちょうどよいのです。

では次回、『アファンタジアとジョン・ランボー』でまたお会いしましょう。

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