アファンタジアの方々の報告の中に、しばしば「乗り物酔いをする」というものを見かけます。かく言う私も、幼少期から酷い乗り物酔いに悩まされています。遠足や旅行の思い出には、ほぼもれなく吐き気が付随してきます。今日はアファンタジアと乗り物酔いの因果関係について考えてみたいと思います。
私の乗り物酔い自慢
思い返して見ると、私はなかなかに壮絶な乗り物酔い体験をしています。
- 20代の頃、遊園地の開園と同時に入場して、人気のジェットコースターが空いていたので2回連続で乗り、そのまま閉園まで救護室で寝て過ごすことに。
- 夜行バスで大阪から東京のイベントに参加。早朝に東京駅に着いて嘔吐し、夕食時に一口食べてまた嘔吐しました。
- 3年ほど前に「プレイステーションVR」を購入。「バイオハザード7」をVRでやってみたくて購入したものの、建物にたどり着く前の道で酔ってしまい、門の前でヘッドセットを外しました。プレイ時間約5分で終了。
などなど。他にも「遠足の写真はだいたい顔色悪い」とかもあります。
乗り物酔いのメカニズム
私たちの脳は、何度か経験した揺れやスピードを記憶し、次に同様の経験をした時に姿勢を制御できるように備えます。
あまり経験したことがない揺れやスピードの刺激を感じると、脳はその情報を処理しきれなくなり、不快な状態であると判断します。
その結果、脳の視床下部が反応し、自律神経が乱れます。自律神経は、血圧や呼吸、胃腸の働きをつかさどるので、自律神経が乱れることで、吐き気や嘔吐、めまいなどの不快な症状が乗り物酔いとなって起こります。(感覚混乱説)
大正製薬商品情報サイトより引用
なるほど。この説でいくとアファンタジアと関係がありそうです。
アファンタジアの場合、「何度か経験した揺れやスピードの記憶」を「次に同様の体験をした時」に上手く呼び出して制御することができないから、感覚が混乱する度合いが大きい、ということなのでしょう。
まとめと対策
乗り物酔いの原因はまだ完全には解明されていないようです。さらによくわかっていないアファンタジアと結びつけて考えることには無理があるのかもしれません。しかし、物事に理由をつけることができれば、どこか気が楽になったりもするものです。
私の父は運転免許を持っておらず、我が家にマイカーが来たのは母が免許を取った、私が中学生になってからでした。私の乗り物酔いが酷く、学校の遠足や修学旅行を楽しめないのは、車に慣れていないからで、それは父が運転ができないせいで、父ちゃんのバカヤロー、と思っていました。
しかし、父は関係なかったのです。
私はアファンタジアで、それが理由で乗り物酔いしがち。誰かのせいにすることではないのです。
船釣りに誘われたら断ればいいし、長距離移動で不安な時は酔いどめ薬を飲みましょう。VRができないのは・・・、ちょっと残念。
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